水のコラム
トイレつまりは一晩放置で直る?原因別の判断基準と正しい対処法

トイレが突然つまってしまい、「しばらく待てば自然に直るかもしれない」と考えたことはありませんか。実は、つまりの原因によっては一晩放置することで解消するケースもあります。
しかし、原因を見極めずに放置すると状況が悪化し、汚水が溢れて高額な修理費用が発生する恐れもあります。本記事では、トイレつまりを放置しても良いケースと危険なケース、自分でできる対処法、そして業者を呼ぶべき判断基準について詳しく解説します。
一晩放置で直るケースと直らないケース

トイレつまりを放置して良いかどうかは、何が詰まっているかによって大きく変わります。水に溶けやすいものが原因であれば時間とともに解消する可能性がありますが、固形物や吸水性の高い製品が原因の場合は放置すると危険です。
ここでは、原因別に放置の可否と、症状を悪化させるNG行動について説明します。
放置しても大丈夫なつまりの原因
トイレットペーパーや排泄物など、水に溶けやすい性質のものが原因のつまりは、一晩程度放置することで自然に解消する場合があります。
国内産のトイレットペーパーはJIS規格により100秒以内に水に溶けるように設計されているため、大量に流してつまった場合でも、水中で時間をかけて徐々に溶けていきやすいです。便や嘔吐物も同様に、水分を含むことで崩れやすくなるため、数時間から一晩待つことで流れることがあります。
流せるタイプのお掃除シートも、水溶性の素材でできているため、軽度のつまりであれば時間の経過とともに解消する可能性があります。
ただし、これらの原因であっても大量に流した場合や、排水管の状態によっては時間がかかることもあるため、6〜8時間経過しても全く変化がない場合は別の対処が必要です。
絶対に放置してはいけないつまりの原因
スマートフォンやおもちゃ、アクセサリーなどの固形物を落とした場合は、絶対に放置してはいけません。これらは水に溶けないため、排水管に引っかかったまま取れることはありません。
特に危険なのが、紙おむつや生理用品、ペットシーツなどの吸水性が高い製品です。これらは水を吸収すると数倍に膨張するため、放置すればするほどつまりが悪化します。
また、長年の使用で蓄積した尿石によるつまりも、放置では改善しません。尿石は尿の成分が固まった石灰質の汚れで、水に溶けない性質を持っているためです。
尿石が原因の場合、トイレットペーパーや汚物が引っかかり続けて何度もつまりを繰り返すため、専門的な清掃や薬剤による溶解が必要になります。
症状を悪化させる3つのNG行動
つまりが発生した直後に追加で水を流す行為は、最も避けるべき行動です。「もう一度流せば押し流せるかも」と考えてレバーをひねると、行き場を失った汚水が便器から溢れる危険性が高まります。
つまりかけの状態で放置している間に、家族の誰かがトイレを使ってしまうと、わずかに残っていた隙間まで塞がって完全につまる恐れがあります。
節水のために極端に水量を減らしているトイレも要注意です。近年の節水型トイレやタンクに節水グッズを入れている場合、水圧不足で流し切れずにつまりやすくなることがあります。
一度に流す量が多すぎたり水量が足りなかったりすると、途中で流れが止まって「つまりかけ」の状態になります。水位だけは下がるので直ったように見えても、実際はまだつまりが残っていることもあるため油断は禁物です。
放置することで起こるトラブルとリスク

「たまたま自然に直ったから大丈夫」と安心して何度も放置していると、思わぬトラブルに発展する可能性があります。トイレつまりを長時間放置した場合に起こりうる代表的なトラブルと、考えられる二次被害について詳しく見ていきます。
トイレが使えず生活に支障が出る
つまりが解消するまでの間、当然トイレは使用できません。便器内に汚水が溜まったままでは、用を足すことができず、特に家族がいる家庭では大きなストレスになります。
無理に使えば汚水が溢れる危険もあるため、全員が我慢を強いられて生活の質が下がってしまいます。
運良く放置で一度直ったとしても、根本的な原因が取り除かれていなければ再発する恐れがあります。毎回長時間待たないと使えないようでは日常生活に支障をきたすため、トイレを安心して使えない状況が続きます。
複数人で暮らす家庭や小さなお子さん、高齢者がいる世帯では、トイレが使えないことによる健康面への影響も心配されます。
悪臭や害虫が発生して不衛生に
つまりが長引くと、悪臭という形で異変が現れることがあります。つまった場所によっては便器内の水が徐々に引いてしまい、封水と呼ばれる水の封じが切れる場合があります。
封水が減少すると、本来下水管へのフタの役割を果たしていた水がなくなるため、硫化水素など有害な下水ガスが逆流して室内に立ち込めます。
特に小さなお子さんや高齢者がいる環境では、健康被害も心配されるレベルです。さらに、悪臭が広がる環境は害虫も発生しやすくなります。
便器内の水位が極端に低下してほとんど水がないような状態になると、悪臭だけでなくコバエなどの虫が湧く二次被害も起こり得ます。トイレが不衛生な状態で放置されれば、ハエやゴキブリを引き寄せる原因にもなりかねません。
汚水が溢れて高額な修理費用が発生
最も深刻なのは、トイレのつまりを放置した結果、汚水がトイレから溢れる事態です。つまりが悪化すると行き場を失った汚水が便器の縁から溢れ出し、床一面が汚水まみれになることがあります。
床や壁紙が汚染されれば張替えなどの修繕費用が発生します。床の水濡れによる損傷修理には1万〜5万円程度、長時間の水分で傷んだ壁紙や床材の張替えには5万〜20万円程度かかる場合があります。
さらに被害は自宅内に留まりません。マンションやアパートなどの集合住宅では、溢れた汚水が階下の部屋へ浸水する恐れもあります。
自分でできるトイレつまりの直し方

トイレつまりが発生したら、軽度なものであれば自分で対処できる方法がいくつもあります。業者を呼ぶ前に試したい代表的な解消法とその手順、必要な道具、注意点を紹介します。
作業前には必ず止水栓を閉めてタンクからの給水を止め、便器から水が溢れないよう水位を調整してください。また、作業中はゴム手袋を着用し、床に新聞紙やタオルを敷いて汚水の飛び散り対策をしておきましょう。
お湯と洗剤で解消する方法
比較的軽い紙つまりや汚物つまりには、ぬるま湯と洗剤を使った方法が有効です。化学的な溶解作用でつまりを柔らかくする対処法で、便やトイレットペーパーなど水に溶けるものが原因の時に特に効果があります。
市販の中性洗剤(食器用洗剤など)とお湯があれば試せる手軽な方法です。
手順
- 1.洗剤を投入する
- 2.60℃程度のお湯を注ぐ
- 3.30分〜1時間放置する
- 4.少量の水で流れを確認する
まず便器内の排水口めがけて中性洗剤を約100ml注ぎます。洗剤がない場合は固形石鹸を少し削って入れても代用できます。
次に、60℃程度のぬるま湯を便器の約3分の1の高さまでヤカンやバケツを使って静かに注ぎます。高い位置から勢いよく注ぐと汚水がはねるので注意しましょう。
重要なのは熱湯を使わないことです。沸騰したお湯(100℃)は陶器の便器を傷めてヒビ割れの原因になるため、必ず手で触れる程度(50〜60℃目安)まで冷ましたお湯を使ってください。
お湯と洗剤を入れたら、30分〜1時間程度そのまま放置します。お湯の熱と洗剤の界面活性作用で紙や汚物がより早く分解・溶解するのを待ちます。
できればトイレの扉を閉め、この間は他の人が流してしまわないよう張り紙をすると良いでしょう。時間が経ったら、水位の変化を確認しつつバケツなどで少量の水を流してみて排水状況をテストします。
スムーズに流れるようであれば成功です。まだ流れが悪い場合は同じ手順をもう1回繰り返すか、次に紹介する方法を試してください。
ラバーカップ(すっぽん)の正しい使い方
詰まったトイレの解消アイテムとして最も有名なのがラバーカップ(通称:すっぽん)です。ホームセンターなどで数百円〜千円程度で売られており、最も効果的な基本道具と言われています。
ラバーカップを正しく使えば、多くのつまりは難なく解消できるでしょう。
手順
- 1.便器内の水位を調整する
- 2.カップを排水口に密着させる
- 3.ゆっくり押して勢いよく引く動作を繰り返す
- 4.バケツで少量の水を流して確認する
ラバーカップを使う前に、便器内の水位を調整します。カップのゴム部分が半分浸かるくらいが理想です。
水位が低すぎる場合は少し水を足し、高すぎる場合はバケツで余分な水を汲み取っておきます。次にラバーカップを排水口に押し当て、隙間なくピッタリと密着させます。
カップ内の空気を抜くように、ゆっくりと押し付けましょう。ここで密着が不十分だと効果が激減するので、斜めにならないようしっかり真空状態を作ります。
カップが密着したら、ゆっくり押してから勢いよく引く動作を繰り返します。押す時は力を入れすぎず、引く時に一気に引くのがコツです。
重要なのは「押すよりも引く」に重点を置くこと。引く力でつまりの原因をグッと引き出すイメージです。何度かポコポコとやるうちに、汚物や紙の塊がほぐれて流れ出す感触があるかもしれません。
数十回ほど押し引きして手応えがあったら、いきなりレバー全開にせずバケツで水を少量流してみます。勢いよく流れるようならつまりは解消です。
まだ流れが悪ければ、再度手順を繰り返します。つまりが取れるときは「ゴボッ」と音がして一気に水位が下がることが多いです。
絶対にやってはいけないこと
トイレつまり時に絶対に避けるべき行動をまとめます。まず、つまっているときにレバーを押してはいけません。
特に「少しだけなら」とタンクの水を流すのも危険です。一瞬で便器から溢れる可能性があります。
「あとで見よう」と放置を続けるのも厳禁です。特に6〜8時間程度経過しても状況が全く変わらない場合は、それ以上待っても改善しない可能性が高くなります。
放置中に悪化するリスクもあるため、何の変化もないなら次の手段に移る決断をしてください。早く直そうとして100℃の熱湯を流し込むのもNGです。
陶器が割れてトイレごと交換という最悪の事態になりかねません。お湯はあくまで60℃以下で、熱すぎないようにしましょう。
ラバーカップの使いすぎで便器を傷つけたり、針金ハンガーで奥を突きすぎて配管を傷めたりすることも避けてください。道具は正しく使用し、効果がないときは回数を重ねすぎないことも大切です。
岡山県内でおすすめのホームセンター
トイレつまりの解消に必要なラバーカップやパイプクリーナーなどの道具は、身近なホームセンターで入手できます。岡山県内の主要店舗を紹介しますので、道具調達の参考にしてください。
DCM 岡山店
住所:岡山市南区藤田560-236
営業時間:資材館 8:00〜20:00
岡山市内有数の大型ホームセンターで、ペットショップを併設しています。住宅リフォーム相談コーナー「スマイルヘルパー」で水回り修理や設備リフォームも受け付けています。
カインズFC津山店
住所:津山市高野本郷1406
営業時間:本館9:30〜20:00、資材館7:00〜20:00(月〜土)、日曜9:30〜20:00
県北エリアの大型ホームセンターで、ペットショップ「ペッツワン」を併設しています。敷地内にスーパーやガソリンスタンドも併設され、広い駐車場があります。
コーナン高柳店
住所:岡山市北区高柳東町13-46
営業時間:8:00〜20:00
岡山市中心部近くの大型店です。2階建て立体駐車場があり、1階にペットショップ、2階に100円ショップが入居しています。朝8時から営業しているため出勤前にも立ち寄れて便利です。
コーナン倉敷北浜店
住所:倉敷市北浜町3-6
営業時間:8:00〜21:00
JR倉敷駅から徒歩約6分とアクセス良好な都市型大型ホームセンターです。広い平面・屋上駐車場があり、工具のレンタルや自転車の簡易修理サービスも提供しています。
ホームセンタータイム 高屋店
住所:岡山市中区兼基63
営業時間:9:00〜21:00
駐車場350台完備の郊外型大型店です。同じ敷地内にマクドナルドなどの飲食店もあり便利です。特に園芸コーナーの商品が充実しており、おしゃれなガーデニング用品が豊富と評判です。
すぐに業者を呼ぶべき3つのケース

次のような状況に該当する場合は、自己処置を避けて速やかに水道修理のプロを呼ぶべきです。無理に対処しようとするとかえって被害を拡大させるリスクが高く、専門的な技術で解決するのが安全だからです。
スマホやおもちゃなど固形物を落とした
スマートフォン、財布の中身、玩具、メガネなどトイレに落として流してしまった固形物が原因の場合、すぐに業者を呼んで取り除いてもらう必要があります。
このような異物は前述の通り放置では絶対直りません。無理に流そうとすると異物が排水管の奥深くで引っかかり、便器を外して取り出す大掛かりな作業になりかねません。
固形物が落ちたら時間を置かず即連絡が鉄則です。早期に対応すれば、便器を取り外さずに専用の道具で取り出せる可能性も高くなります。
「少し待てば流れるかも」という期待は捨て、すぐに専門家に相談してください。自分で何とかしようとラバーカップを使うと、かえって異物を奥に押し込んでしまう危険もあります。
紙おむつや生理用品を流してしまった
紙おむつ、使い捨て生理ナプキン、ペット用シーツなど水を含むと膨らむ異物がつまったケースでは、時間が経つにつれ膨張し、より強固につまってしまいます。
一刻も早く除去しなければいけません。市販のワイヤーや真空ポンプでも引っ張り出すのは困難なので、専門業者に依頼するしかないでしょう。
これらの吸水性製品は、排水管内で水分を吸収して数倍に膨れ上がるため、放置すればするほど状況が悪化します。完全に膨張してしまうと、便器の脱着が必要になる大規模な作業になってしまいます。
トイレに流してはいけない物を誤って流した場合は、迷わずプロの力を借りてください。「自分のミスだから」と恥ずかしがらず、早めの連絡が被害を最小限に抑える鍵となります。
自分で試しても全く改善しない
ラバーカップやお湯など、先述の方法を何度か試しても改善しない場合、それ以上自力で続けても状況は好転しないことが多いです。
3回以上試して変化がないなら、それは自己対処の限界と判断しましょう。下手に頑張りすぎて排水管を傷つけたり、便器を壊してしまったりすると本末転倒です。
早めに業者に任せたほうが結果的に安上がりになるケースも少なくありません。また、すでに便器から汚水が溢れている、あるいは床下や壁から水が漏れ出しているような深刻な状況では一刻を争います。
自力で雑巾やモップで拭き取る程度では追いつかず、被害が拡大する恐れがあります。このような場合は深夜であろうとすぐに24時間対応の業者に連絡し、緊急処置してもらいましょう。
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