排水溝の汚れ・つまりは重曹掃除で解消！正しい手順と注意点を解説 -おかやま水道職人 -岡山県の水道修理、お風呂、トイレ、台所の排水管のつまり修理

キッチンや浴室の排水溝から嫌な臭いがしたり、水の流れが悪くなったりしていませんか。排水溝の汚れやつまりは、放置すると悪化する一方です。軽度のトラブルであれば、重曹を使った掃除で改善できる場合があります。本記事では、排水溝が汚れる原因から重曹掃除の正しい手順、業者に依頼すべきケースまで詳しく解説します。

排水溝に汚れやつまりが発生する原因

排水溝の汚れやつまりは、場所によって発生のメカニズムが異なります。キッチン、浴室、洗面台それぞれで主な原因が違うため、効果的な対処をするにはまず原因を正しく理解することが大切です。

キッチンの排水溝が汚れる・つまる仕組み

キッチンの排水溝で最も多いのが、油脂汚れと食べカスの蓄積です。

調理中に出た油や食材の残り汁は、排水管内で温度が下がると固まり始めます。これが繰り返されることで、ヘドロ状のぬめり汚れが徐々に厚くなっていきます。

ゴミ受けで取りきれない細かな食材カスや、食器を洗った際の洗剤カスも同様に蓄積していきます。こうした汚れには雑菌が繁殖しやすく、独特の腐敗臭を発生させる原因となります。

また、箸や爪楊枝などの小さな物を誤って流してしまうと、それが引っかかって物理的に水の流れを妨げることもあります。

浴室・洗面台の排水溝が汚れる・つまる仕組み

浴室の排水溝では、髪の毛と石鹸カスがつまりの主な原因となります。

シャンプーや体を洗うたびに流れ出る毛髪は、排水管内で絡まり合いながら蓄積していきます。そこに皮脂汚れや石鹸カスが付着すると、やがて塊となって水の流れを妨げるようになります。

石鹸カスは水道水に含まれるミネラル分と化学反応を起こし、「金属石鹸」と呼ばれる物質に変化します。金属石鹸は配管の内壁にこびりつきやすく、水垢やカビの温床にもなります。

洗面台でも同様に、石鹸や歯磨き粉の残りカス、抜け毛などがつまりの原因となります。

特に注意が必要なのが黒カビの発生です。気温25〜30℃、湿度60%以上という条件が揃う夏場は、黒カビが急速に繁殖します。一度発生すると菌のコロニーによる膜（バイオフィルム）を形成し、通常の掃除では除去が困難になります。

汚れを放置するとどうなる？

排水溝の汚れを長期間放置することは、さまざまなリスクを招きます。

まず、蓄積した汚れから発生する悪臭が室内に充満するようになります。キッチンでは生ゴミの腐敗臭、浴室ではカビ臭さが漂い、快適な生活環境が損なわれていきます。

汚れがさらに進行すると、排水の流れが著しく悪くなります。やがて完全につまってしまい、水が逆流して床を水浸しにするケースも珍しくありません。

集合住宅では、階下への漏水事故に発展する危険性もあります。そうなれば、高額な修繕費用を負担しなければならない事態にもなりかねません。

また、黒カビの胞子は空気中に飛散し、食器や食材に付着したり、アレルギー反応などの健康被害を引き起こしたりするおそれがあります。異変に気付いたら、早めに対処することが重要です。

重曹を使った排水溝掃除の方法

軽度の汚れやつまりであれば、重曹を使った掃除で十分に改善が期待できます。重曹は弱アルカリ性のため、油脂や皮脂などの酸性汚れを中和して落とす効果があります。ここでは、重曹と酢（クエン酸）を組み合わせた掃除方法を紹介します。

用意するもの

重曹掃除に必要な道具は、身近なお店で簡単に揃えられます。

重曹は100〜200g程度、酢またはクエン酸は50〜100g程度を用意してください。クエン酸を使う場合は、水200mlに小さじ1杯を溶かしてクエン酸水を作っておくと便利です。クエン酸が手元にない場合は、お酢やレモン汁でも代用できます。

そのほかに、40〜50℃程度のぬるま湯、古い歯ブラシまたはスポンジ、ゴム手袋を準備しておきましょう。

重曹と酢は人体や環境への影響が少ない天然由来の成分です。小さなお子さんやペットがいるご家庭でも、安心して使用できる点がメリットといえます。

重曹と酢（クエン酸）を使った掃除の手順

掃除は以下の流れで進めていきます。

1. 1.排水溝の部品を外す
2. 2.重曹を排水溝に振りかける
3. 3.酢（クエン酸水）を注ぐ
4. 4.30分〜1時間放置する
5. 5.ブラシでこすり洗いし、お湯で流す

 

まず、排水溝のフタ、ゴミ受けカゴ、排水トラップなど、取り外せる部品をすべて外します。部品に付着している髪の毛やゴミは、この時点で取り除いておきましょう。外した部品は、40℃程度のぬるま湯に重曹を溶かした重曹水に浸け置きしておくと、後の汚れ落としが楽になります。

次に、排水口の内部や壁面に向けて、重曹の粉末を直接振りかけます。粉のまま使用することで、重曹の粒子が研磨剤のような働きをし、こびりついた汚れを分解しやすくなります。汚れや臭いがひどい部分には、特に念入りに振りかけてください。

続いて、振りかけた重曹の上から酢またはクエン酸水をゆっくり注ぎます。一気に注ぐと反応が急激になり飛び散る恐れがあるため、少しずつ数回に分けてかけるのがコツです。重曹とお酢が反応すると、シュワシュワと二酸化炭素の泡が発生します。この泡が汚れを浮かせて剥がしやすくしてくれます。

泡立ちが始まったら、そのまま30分〜1時間ほど放置します。蓋はせず開けた状態にしておきましょう。刺激臭が気になる場合は、換気扇を回すか窓を開けて換気してください。

放置時間が経過したら、ゴム手袋を着用し、古い歯ブラシやスポンジで汚れを軽くこすり洗いします。排水口の奥や側面のぬめりを丁寧にかき出しましょう。浸け置きしておいた部品も同様にブラシで汚れを落とします。

最後に、50℃前後のぬるま湯を勢いよく注いで洗い流します。排水管の奥まで行き渡らせるように十分な量を流し、浮いた汚れや重曹・酢の成分を完全に流し切ってください。部品を元通りに取り付ければ掃除完了です。

掃除するときの注意点

重曹掃除を行う際には、いくつかの点に気を付ける必要があります。

重曹と酢を使う順番は必ず守ってください。先に重曹を振りかけ、後から酢を注ぐことで発泡による洗浄効果が得られます。両方を最初から混ぜてしまうと、発泡する前に中和反応が進んでしまい、十分な洗浄力が発揮されません。

お湯の温度にも注意が必要です。排水管がプラスチック製の場合、100℃近い熱湯を流すと変形や破損の原因になります。50℃前後のぬるま湯を使用し、一度にドバッと注ぐのではなく、ゆっくり流すようにしましょう。

シンクの素材によっては、酢が使えない場合もあります。大理石などの石製シンクは、酢に触れると変色や腐食を起こす可能性があるため使用を避けてください。人造大理石製のシンクの主な素材は樹脂ですが、石を練り込んであるタイプには使用NGです。ステンレス製シンクでも、酢が長時間残るとサビの原因になることがあります。掃除後は酢の成分が残らないよう、しっかり水で洗い流すことが大切です。

絶対にやってはいけないこと

重曹掃除で最も注意すべきは、塩素系製品との併用です。

酢やクエン酸などの酸性物質と、塩素系漂白剤やパイプクリーナーが混ざると、有毒な塩素ガスが発生します。吸い込むと深刻な健康被害を引き起こす危険があるため、絶対に混ぜてはいけません。

重曹と酢で掃除した後に塩素系の薬剤を使いたい場合は、酢の成分を完全に洗い流してから使用してください。

また、スプーンやボトルキャップなどの固形物を流してしまった場合、重曹では溶かすことができません。ラバーカップや高圧ポンプで無理に押し込もうとすると、異物がさらに奥へ入り込んで状況が悪化する恐れがあります。固形物による詰まりは、専門業者に取り出しを依頼するのが安全です。

掃除道具が揃う岡山県内のホームセンター

重曹やクエン酸、ゴム手袋などの掃除道具は、身近なホームセンターで購入できます。岡山県内で大型店舗を展開するホームセンターを紹介します。

DCM岡山店

住所：岡山市南区藤田560-236

営業時間：資材館　8:00〜20:00（年中無休）

岡山市内でも最大級の規模を誇る店舗です。水回り修理やリフォームの相談ができる「スマイルヘルパー」コーナーが設置されており、住まいのトラブルについて気軽に相談できます。

カインズFC津山店

住所：津山市高野本郷1406

営業時間：本館 9:30〜20:00（資材館は平日7:00〜20:00、日曜9:30〜20:00）

岡山県北部の津山市にある大型店舗です。敷地内にはスーパーやガソリンスタンドも併設されており、買い物のついでに立ち寄りやすい利便性の高さが特徴です。

コーナン高柳店

住所：岡山市北区高柳東町13-46

営業時間：8:00〜20:00

朝8時から営業しているため、出勤前に道具を調達したいときにも便利な店舗です。隣接する「コーナンPRO」ではプロ向けの工具や資材も取り扱っています。

ホームセンタータイム高屋店

住所：岡山市中区兼基63

営業時間：9:00〜21:00

350台収容の大型駐車場を備え、同じ敷地内には飲食店もあるため、買い物ついでに食事も楽しめます。園芸コーナーの品揃えが特に充実しています。

ナンバホームセンター倉敷店

住所：倉敷市笹沖362-7

営業時間：8:00〜20:00

昭和55年創業の地域密着型店舗です。農業資材も豊富に取り扱っており、朝8時から営業しているため早朝から利用できます。

重曹掃除では対応できないケースと業者に依頼する判断基準

重曹を使った掃除は手軽で安全性も高い方法ですが、すべてのつまりに効果があるわけではありません。対処できる範囲は油汚れなどによる軽度のつまりに限られます。状況によっては、無理に自分で対処しようとせず、専門業者に依頼することが賢明です。

自力での対処が難しい5つのケース

以下のような状況では、専門業者への依頼を検討してください。

• ●排水が全く流れない完全なつまり
• ●つまりの原因が特定できない、または直してもすぐに再発する
• ●マンションやアパートなど集合住宅でのつまり
• ●床下や壁の中を通る埋設配管のつまり
• ●長年蓄積した頑固な汚れや異物による重度のつまり

 

排水が全く流れず水が溜まったままの状態は、危険なサインです。放置すると溢れ出して漏水や浸水などの重大な被害につながる可能性があります。

直してもすぐにつまりが再発する場合は、配管の勾配不良や通気の問題など、素人では発見しにくい根本的な原因が潜んでいることがあります。

集合住宅では建物全体の排水縦管や共用部分に問題がある可能性があり、個人で対処すると状況を悪化させかねません。床下や壁の中を通る埋設配管も、専用の機材がなければ対処できないため、最初から業者に任せるのが確実です。

また、長年蓄積して石灰化した水垢や、配管に入り込んだ木の根、指輪やオモチャなどの異物によるつまりは、家庭用の道具や洗剤では太刀打ちできません。

こうしたケースに該当する場合は、早めに専門業者へ相談することをおすすめします。

無理にDIYすると危険な場合

自分で対処しようとして、かえって被害を拡大させてしまうケースは少なくありません。

ラバーカップやワイヤーブラシでの作業中に配管を傷つけてしまったり、薬品の扱いを誤って体調を崩したりするリスクがあります。高圧洗浄機など高度な機材を要する作業や、屋外の排水マス清掃のような高所作業を無理に行うと、状況を悪化させるだけでなく、結果的に修理費用が余計にかかることにもなりかねません。

自力での対応が難しいと感じたら、早めに専門業者に相談することをおすすめします。プロは高圧洗浄機やトーラー機（ワイヤー式清掃機）といった専門機材と豊富な経験を持っており、原因に応じた最適な方法で迅速に問題を解決してくれます。

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