水のコラム
トイレつまりを一晩放置しても大丈夫?判断基準と正しい対処法を水道のプロが解説
トイレがつまってしまったとき、慌てて対処するべきか、それとも一晩様子を見てもよいのか迷う方は多いのではないでしょうか。実は、つまりの原因によって適切な対応は大きく異なります。本記事では、岡山県で長年水道修理に携わってきた経験から、一晩放置してもよいケースと早急に対処すべきケースの見分け方、自分でできる解消法、そしてプロに依頼すべきタイミングについて詳しく解説します。
トイレがつまったときに一晩放置してよいかの見分け方
トイレのつまりは、原因によって対処法が異なります。水に溶けるものが原因であれば時間の経過とともに改善する可能性がありますが、固形物が原因の場合は放置により状況が悪化することもあります。ここでは、つまりの状態から適切な判断をするための3つのチェックポイントをご紹介します。
つまりの原因物で判断する
トイレットペーパーや排泄物など、水に溶けるものが原因のつまりであれば、一晩放置することで改善する可能性があります。トイレットペーパーは日本工業規格(JIS)により、水に浸してから100秒以内に分散するよう設計されているため、大量に流してしまった場合でも時間とともに水に溶けて流れやすくなります。
一方で、スマートフォンやおもちゃ、アクセサリーなどの固形物を落としてしまった場合は、放置しても改善することはありません。むしろ、水流によってさらに奥へ押し込まれ、取り出しが困難になる可能性があります。
特に注意が必要なのは、紙おむつや生理用品、ペットシーツなどの高吸水性製品です。これらは水を吸収すると元のサイズの5倍以上に膨張することがあり、排水管内で完全につまってしまう危険性が高いため、一刻も早く取り除く必要があります。
便器内の水位変化をチェックする
つまりが発生した後の水位の変化は、放置してよいかどうかの重要な判断材料となります。水位が徐々に下がっている場合は、つまりの原因物が少しずつ崩れたり流れたりしている証拠です。このような状態であれば、一晩放置することで完全に解消する可能性があります。
反対に、水位が全く下がらない、あるいは逆に上昇している場合は、つまりが深刻な状態にあることを示しています。このような状況で無理に水を流すと、汚水が便器から溢れ出す危険があります。
水位をチェックする際は、1時間ごとに確認し、変化の様子を観察することが大切です。3時間経過しても全く水位が下がらない場合は、自然解消は期待できないため、早めに対処を始めることをおすすめします。
流した時の音と水の動きで判断する
つまりが発生したときの水の流れ方や音も、状態を判断する重要な手がかりになります。ゴボゴボという音がして水が少しずつでも流れている場合は、完全につまっているわけではなく、部分的なつまりである可能性が高いです。
このような部分的なつまりは、時間の経過とともに原因物が崩れて改善することがあります。一方、まったく水が流れず静かに水位だけが上昇する場合は、完全につまっている状態です。
また、便器以外の排水口(洗面所や浴室など)からもゴボゴボという音が聞こえる場合は、住宅全体の排水系統に問題が生じている可能性があります。このような場合は、個別のつまりではなく排水管全体の問題であるため、専門業者による調査が必要です。
自分でできるトイレつまり解消法
軽度のつまりであれば、家庭にある道具を使って自分で解消できる場合があります。ここでは、効果的な6つの解消法と、必要な道具が購入できる岡山県内のホームセンター情報をご紹介します。ただし、作業を行う前には必ず止水栓を閉め、床に新聞紙や雑巾を敷いて養生することを忘れないでください。
ラバーカップ(すっぽん)で吸引する方法
ラバーカップは、トイレつまり解消の定番道具です。使い方のコツは、カップ部分を排水口にしっかりと密着させ、ゆっくりと押し込んでから勢いよく引き上げることです。この動作を繰り返すことで、圧力差によりつまりの原因物を吸引したり、押し流したりすることができます。
使用する際は、便器内に適度な水位があることを確認してください。水が少なすぎると効果が薄れ、多すぎると作業中に汚水が飛び散る恐れがあります。
作業時は必ずゴム手袋を着用し、力任せに激しく押し込まないよう注意しましょう。正しく使用すれば、多くのつまりを解消することができる優れた道具です。
40~60℃のお湯でつまりを溶かす方法
トイレットペーパーや排泄物が原因のつまりには、ぬるま湯を使った方法が効果的です。40~60℃程度のお湯をバケツに汲み、高さ50センチメートルほどから勢いをつけて便器に注ぎます。お湯の温度と勢いにより、つまりの原因物が早くふやけて流れやすくなります。
この方法で最も重要なのは、絶対に熱湯を使わないことです。陶器製の便器に沸騰したお湯を注ぐと、急激な温度差により便器にひび割れが生じたり、コーティングが剥がれたりする恐れがあります。
お湯を注いだ後は30分から1時間ほど放置し、その後静かに水を流して確認します。一度で解消しない場合は、同じ作業を2~3回繰り返してみてください。
重曹と酢の化学反応を利用する方法
台所にある重曹と酢を使った方法も、軽度のつまりには効果があります。重曹をコップ半分ほど便器内に入れ、その後同量の酢を注ぐと、化学反応により二酸化炭素の泡が発生します。この泡が汚れを浮かせ、つまりを解消する効果があります。
泡が発生したら、すぐに流さず10~15分ほど放置することが大切です。その後、ぬるま湯を静かに注ぎ、さらに10分ほど待ってから水を流して確認します。
この方法は環境にも優しく、尿石などの汚れにも一定の効果があります。ただし、重曹と酢だけでは強力なつまりには効果が限定的なため、改善しない場合は他の方法を試してください。
ペットボトルを使った応急処置法
ラバーカップが手元にない緊急時には、ペットボトルを使った応急処置が可能です。2リットルの空のペットボトルの底を切り取り、キャップをしたまま排水口に差し込みます。ボトルを握りつぶしたり引き上げたりすることで、簡易的な吸引ポンプとして使用できます。
この方法は、ラバーカップほどの効果は期待できませんが、軽度のつまりであれば解消できる可能性があります。作業時は汚水が飛び散る可能性があるため、必ず養生を行い、ゴム手袋を着用してください。
ただし、これはあくまで応急処置であり、根本的な解決にはラバーカップや専用の道具を使用することをおすすめします。
市販のパイプクリーナーで溶かす方法
ホームセンターやドラッグストアで購入できるトイレ用パイプクリーナーも効果的です。液体タイプや泡タイプなど様々な製品がありますが、使用方法は製品の説明書に従って適量を注ぎ、指定された時間放置してから水を流します。
使用する際の注意点として、必ず換気を良くし、塩素系と酸性の洗剤を絶対に混ぜないようにしてください。これらを混合すると有毒ガスが発生し、非常に危険です。
また、薬剤を投入した後にラバーカップを使用すると、薬液が飛び散る危険があるため避けましょう。薬剤でも解消しない場合は、それ以上強い薬品を試すのは危険ですので、専門業者に相談することをおすすめします。
ワイヤーブラシで物理的に除去する方法
ラバーカップで効果がない場合は、ワイヤーブラシ(排水管クリーナー)を使用する方法があります。先端にブラシやコイルが付いた細長いワイヤーを排水口から差し込み、つまりの原因物を崩したり引っ掛けて取り出したりします。
ワイヤーをゆっくりと押し込み、抵抗を感じたら前後に動かして紙や汚物をほぐします。ただし、固形物が原因の場合は無理に突くと便器を傷つけたり、さらに奥へ押し込んでしまったりする恐れがあります。
この方法は、ある程度の技術と経験が必要なため、初めて使用する際は慎重に作業を行い、無理だと感じたら専門業者に依頼することをおすすめします。
岡山県内でトイレ修理道具が買えるホームセンター
上記でご紹介したラバーカップやワイヤーブラシ、パイプクリーナーなどのトイレ修理道具は、ホームセンターで手軽に購入できます。急なトラブルに備えて事前に準備しておくことも大切ですが、つまりが発生してから購入する場合もあるでしょう。
DCM岡山店
住所:岡山市南区藤田560-236
営業時間:資材館 8:00~20:00
岡山市南区にある大型ホームセンターで、ペットショップも併設されています。 スマイルヘルパーカウンターでは水回り修理の相談も受け付けており、道具選びのアドバイスも受けられます。
コーナン倉敷北浜店
住所:岡山県倉敷市北浜町3-6
営業時間:8:00~21:00
倉敷市にある大型店舗で、朝8時から営業しているため早朝のトラブルにも対応できます。 プロ向けの工具レンタルサービスもあり、専門的な道具も借りることが可能です。
ホームセンタータイム高屋店
住所:岡山市中区兼基63
営業時間:9:00~21:00
350台分の大型駐車場を完備した地域密着型のホームセンターです。 日用品から専門的な修理道具まで幅広い品揃えで、家族連れでも利用しやすい店舗です。
プロの水道業者を呼ぶべき状況
自分で対処を試みても解消しない場合や、明らかに専門的な対応が必要な状況では、無理をせずプロの水道業者に依頼することが大切です。ここでは、専門業者を呼ぶべき4つの状況について詳しく解説します。
一晩経っても水位が下がらないとき
水に溶ける原因物だと判断して一晩放置したものの、翌朝になっても水位がまったく下がっていない場合は、自然解消は期待できません。このような状態で無理に水を流すと、汚水が溢れ出す危険性が高まります。
特に水位が便器の縁近くまで上がっている場合は、少しの振動や追加の水で溢れる可能性があります。このような状況では、自分で対処しようとせず、専門業者に依頼することが賢明です。
業者は専用の機材を使用して、つまりの原因を特定し、適切な方法で解消してくれます。早めの対応により、床への水漏れや階下への被害を防ぐことができます。
スマホやおもちゃなど固形物を落としたとき
スマートフォンやおもちゃ、アクセサリーなどの固形物を誤って流してしまった場合は、最初から専門業者に依頼することをおすすめします。自分で取り出そうとして道具を使うと、かえって奥へ押し込んでしまったり、便器や配管を傷つけてしまったりする恐れがあります。
専門業者は内視鏡カメラやトーラー機材などの専門器具を使用して、固形物の位置を確認し、安全に取り出すことができます。特にスマートフォンなどの電子機器は、専門業者によって早急に取り出せれば完全な故障を免れるというメリットも得られるかもしれません。
固形物によるつまりは、放置すればするほど取り出しが困難になるため、落としたことに気づいたらすぐに業者に連絡することが大切です。
家中の排水口で同時にトラブルが起きているとき
トイレだけでなく、洗面所や浴室、キッチンなど複数の排水口で同時につまりや逆流が発生している場合は、住宅の排水管全体に問題が生じている可能性があります。このような状況は、個別のつまりではなく、下水本管のつまりや排水管の勾配不良などが原因であることが多いです。
この場合、トイレだけを修理しても根本的な解決にはならず、専門的な調査と高圧洗浄などの処置が必要になります。放置すると、屋外のマンホールから汚水が溢れるなど、より深刻な事態に発展する可能性があります。
複数箇所での同時トラブルは、素人では対処できない問題であるため、速やかに専門業者に調査を依頼することが重要です。
最近何度もつまりを繰り返しているとき
同じトイレで頻繁につまりが発生する場合は、排水管に根本的な問題が潜んでいる可能性があります。経年劣化による管径の狭まり、尿石の蓄積、排水管の勾配不良、浄化槽の不具合など、様々な原因が考えられます。
その都度ラバーカップで対処していても、根本原因を解決しない限り、つまりは繰り返し発生します。このような状況では、専門業者による詳細な調査が必要です。
内視鏡カメラによる配管内部の確認や、必要に応じて配管清掃、交換工事などの根本的な対策を行うことで、つまりの再発を防ぐことができます。
トイレつまりのトラブルは「おかやま水道職人」へ
トイレのつまりは、原因や状況によって適切な対処法が異なります。自分で解決できる軽度なつまりもあれば、専門的な技術と機材が必要な深刻なケースもあります。判断に迷ったときや、自分での対処が困難な場合は、岡山県内広域で水道修理サービスを提供している「おかやま水道職人」にご相談ください。
おかやま水道職人は、岡山市水道局をはじめ、岡山県内各地域の水道局から指定工事店として認定を受けており、確かな技術力と豊富な経験を持つプロフェッショナル集団です。24時間365日受付対応を行っており、年末年始やお盆期間中でも変わらずサービスを提供しています。
お電話をいただければ、最短30分から1時間ほどで現地へ駆けつけ、迅速にトラブルを解決いたします。料金体系も明確で、作業前に詳細な見積もりを提示し、お客様にご納得いただいてから修理を開始するため、後から高額な請求はいたしません。お支払い方法も現金はもちろん、各種クレジットカード、銀行振込、QRコード決済、コンビニ支払いなど、お客様のご都合に合わせて選択いただけます。
トイレのつまりでお困りの際は、ぜひおかやま水道職人にお任せください。
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