水のコラム
お風呂でも熱中症に?浴室内熱中症の原因と予防のポイント【水道職人:プロ】

熱中症といえば炎天下や屋外で起こるもの、という印象があるかもしれません。
ですが実際には、家の中、それもお風呂のなかでも起こることがあるんです。
それが「浴室内熱中症」。
湯船につかっているあいだ、体は思っている以上に汗をかいているもの。
高温多湿の浴室は、汗が蒸発しにくく熱がこもりやすい環境です。
そこへ長湯などの負荷が重なると、気づかないうちに体から水分が失われ、熱中症のような症状につながることがあるといわれています。
そこで今回の記事では、浴室で熱中症が起こってしまう理由や、とくに気をつけたい人や環境、そして家庭でできる予防のポイントなどについて順に確認してみましょう。
浴室内熱中症はなぜ起こるのか

熱中症は、体に熱がこもり、体温の調節がうまくいかなくなることで起こるとされています。
屋外だけでなく、高温多湿の浴室も、実はその条件がそろいやすい場所。
まず湯船につかると体は温まり、体温を下げようとして汗をかきます。
ですが浴室は湿度が高く、かいた汗がうまく蒸発してくれませんよね。
その結果、うまく体内の熱を放出できず、熱がこもりやすくなってしまうというわけです。
また考えてみれば当たり前のことなんですが、湯船につかっているあいだ、私たちはほとんど水分をとれません。
汗で水分が出ていく一方で、補給はされないまま。
長湯をすればするほど、体内は水分の足りない状態へと傾いていきます。
この脱水気味の状態が、熱中症のような症状を招く一因になると考えられています。
湯温が高いほど汗の量も増えますので、熱いお湯にじっくりつかるのが好きな人ほど、こうしたリスクと隣り合わせだということを、頭の片隅に置いておきたいところですね。
とくに気をつけたいケース

浴室内熱中症は誰にでも起こりうるものですが、なかでもリスクが高めの人やシーンがあります。
該当する場合は、日頃から一層気をつけておきたいところです。
高齢の方
年齢を重ねると、のどの渇きを感じにくくなり、体温の調節機能もゆるやかになっていくとされています。
そのため水分が足りなくなっても気づきにくく、熱もこもりやすい状態に。
ご本人が平気だと思っていても、体には思わぬ負担がかかっていることがよくありますので注意が必要です。
小さな子ども
子どもは体温の調節機能や意思表示の判断などが発達の途中にあるため、必然的に大人よりも体に熱がこもりやすいといえます。
自分で不調を訴えるのが難しい場合も多いので、一緒に入る大人の方で、こまめに様子を気にかけてあげることが大切です。
お酒を飲んだあと
飲酒後は、アルコールの利尿作用で体の水分が失われやすくなっています。
すでに脱水気味の状態で入浴すると、リスクはさらに高まります。
飲み会や晩酌のあとの長湯は、とくに注意が必要でしょう。
浴室内熱中症を防ぐには

恐ろしく思える浴室内熱中症ですが、ふだんの入浴の際にいくつか気をつけるだけでも、リスクはかなり下げられます。
むずかしいことはありませんので、できるものからぜひ取り入れてみてください。
入浴の前後に水分をとる
もっとも大切なのが、もちろん水分を補給することです。
入浴で汗をかくとわかっているなら、その前後に水を飲んでおくと、脱水状態を防ぎやすくなります。
とくにお風呂上がりだけでなく、入る直前にコップ1杯程度の水を飲んでおくのもおすすめ。
ゆったりと長湯をしたい日は、浴室に水を持ち込んで、途中でこまめに補給するのもいいですね。
お湯の温度は高くしすぎない
熱いお湯は汗をたくさんかくぶん、体への負担もそのぶん大きくなりがち。
38〜40℃くらいのぬるめのお湯にしておくと、のぼせや発汗をおさえやすくなります。
じっくり温まりたいときでも、熱さより時間でカバーするほうが体にとっては安心です。
長湯を避ける
気持ちがいいとつい長くつかってしまいますが、ある程度時間を決めておくと安心です。
のぼせやめまいは、気付かないうちに意識を失ってしまうことも少なくありません。
とくに一人暮らしの方や、お一人での入浴時には、まだ余裕があると感じるくらいで上がっておくのがちょうどいい加減でしょう。
浴室の換気を意識する
こもった熱と湿気をやわらげるには、換気も大切。
入浴中に換気扇を回したり、少し窓を開けたりするだけでも、浴室内に熱がこもりにくくなります。
浴室の換気については、こちらの記事でも取り上げていますので、ぜひあわせてお読みください。
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どれだけ気をつけていても、体調は急変することがあります。
入浴中に「いつもと違う」と感じたときの動き方を、あらかじめ知っておくだけでも安心感は変わってきます。
浴室内熱中症では、めまいやふらつき、吐き気、頭がぼんやりする、動悸がするといった変化があらわれるケースが多いとされています。
こうしたサインに気づいたら、そのまま入り続けず、いったんお風呂から上がるように心掛けてください。
ただし、だからといってあわてて急に立ち上がるのは禁物。
急な血圧の変化などによりふらついて転倒したり、浴室で足をすべらせたりすると、思わぬ大けがにもつながりかねません。
まずはゆっくりと体を起こし、手すりや浴槽のふちにつかまりながら、落ち着いて動くことが大切です。
上がったあとは、涼しい場所で体を休め、とにかく水分をとりましょう。
塩分も一緒に補えるとベストです。
少し休んでも回復しない、意識がはっきりしないといった場合は、ためらわずに医療機関へ相談してください。
また高齢の方や小さなお子さんが入浴するときは、家族で声を掛け合ったり、こまめに様子を気にかけたりすることが何よりの備えになります。
長い時間反応がない場合は、安全を優先して行動するように意識しましょう。
気持ちのいいお風呂だからこそ油断のないように
一日の疲れをほぐしてくれるお風呂は、暮らしのなかにおける大切な癒しの時間です。
その心地よさゆえに、体に負担がかかっていることをつい忘れてしまいがち。
浴室内熱中症のこわさは、まさにこの油断のなかに潜んでいるといえるでしょう。
とはいえ、必要以上に不安になることもありません。
入浴の前後に水分をとる、お湯は気持ちぬるめにする、極端な長湯を避ける。どれもわずかな心がけばかりですが、それだけでリスクはずっと小さくなります。
気持ちよく、そして安全にお風呂を楽しむためにも、今日の入浴から少しだけ意識してみてください。
※本記事でご紹介している方法は、一般的な対処法の例です。
作業を行う際は、ご自身の状況や設備を確認のうえ、無理のない範囲で行ってください。
記事内容を参考に作業を行った結果生じた不具合やトラブルについては、当社では責任を負いかねます。
少しでも不安がある場合や、作業に自信がない場合は、無理をせず専門業者へ相談することをおすすめします。
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